Local Coopの組織の形
最終更新
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Local Coopが介在する事業領域を検討する大前提として、組織(どのような組織体を形成するべきか)、ファイナンス(必要となる資金をどこから調達してくるか)、ガバナンス(資金の分配や組織運営に伴う意思決定をどのように行うか)等の土台の整理が必要となります。
今後、複数のLocal Coopのような住民共助による自治機構が立ち上がるごとにこの土台を検討するのは非効率であることもあり、極力汎用的・柔軟性が高く、不確実性の高い未来においても強力な土台を検討していきます。
4章~7章では、地域共助組織の「極力汎用的・柔軟性が高く、不確実性の高い未来においても強力な土台」を考えるうえで、主となる論点についての考えを整理しました。
4章:Local Coopの組織の形
以下7つの方針を元にLocal Coopの法人格や住民とのかかわり方についての考え方を定義しています。
・広くファイナンススキームを受け入れられるようにする
・自治体との提携のしやすさへの考慮
・特定の人物や団体に利益や支配権が偏らない構造
・地域住民が自身の興味のある分野に参画できる受入
(興味関心がある分野だけに能動的に関わり、街をよくしていくことに関与できる)
・人口減の中で関係人口を増やすためデジタル市民の受入
・各地域の人口減や変わりくる状況の中で、地域に閉じない継続したイノベーション創出
・各Local Coopの運営サポートをする第三者の必要性
(Local Coop内で全ての業務を実現するのは特に初期は困難)
5章:Local Coopでの労働と対価
現行法上の制約を鑑みて、Local Coopの活動に貢献し、貢献や労働に対する対価を支払う場合、個人・法人に対して、業務委託契約を締結し、個別のプロジェクト毎に支払金額・条件を設定できるようにすることを定義しております。
6章:コミュニケーション・ガバナンスの在り方
リアル住民とデジタル住民が共存し、共に支えあうコミュニティーを形成するために 「身体性」×「ゲーム感」の両面を考慮したコミュニティーの設計が必要です。また、Local Coopにはリアル住民とデジタル住民の両方が存在します。その中で、コミュニケーション手段は柔軟性を持つべきだと考えます。ガバナンスの在り方として、プロジェクト内での予算利用等に関する意思決定については、具体的な議題や議案に応じて最適な手法を活用していくことを想定しています。
7章:持続可能なファイナンス
人口規模が小さく、将来も人口が縮小していく可能性が高い地域経済の中だけで資金調達を考えていくだけではLocal Coopは持続可能な組織になりません。一方、スタートアップ企業のようにIPOを目指したり、成長に伴う資金をファンドから募集するといった行為も、本来のLocal Coopの在り方とあわず、持続的にその活動を続けることが困難です。
複数のファイナンススキームを組み合わせつつ、持続的なファイナンスを実現するために、組織/事業の在り方に沿ったファイナンスの在り方を定義しております。